デジマチャレンジ結果発表

Webマンガでスターになる!第39回デジマチャレンジ

結果発表!!

新人まんが家と
若手けんきゅう者

飛鳥田みか
ストーリーについて

 新人少女漫画家が自分の通う大学の若手研究者の先生と付き合い、良い漫画を描きたいという設定だと思うのですが、それがうまく活かされていないよう感じました。
 まず冒頭、漫画家設定だというのが、タイトルから読み取らないとわからないキャラクターになっているのは、感情移入しづらいです。途中まで告白が受け入れられるかられないかが話の中心となったのももったいない。なぜ主人公が先生を好きなのかが、わかるよう描かれているとよかったです。
 また、先生の照れ顔は良かったのですが、甘いセリフを伝える見せ場をDMという文字ベースにしてしまったのも残念。
 次作では主人公が行動することによって、男キャラの心も表情や態度に大きく出るくらい揺れてしまうストーリー展開を期待しています。

作画について

 キャラクターの感情表現がうまく絵で描かれているのは好印象です。
 コマによっては人物のデッサン狂いが気になるところもあったので安定した絵柄を描けるように意識してください。背景は細かく描けていますが、仕上げが不十分に感じました。
キャラクターを魅力的に動かすためには、場所の雰囲気も重要になるので床の色や本棚の影など、細かな処理も大切にしてください。

初恋

田中さみ
ストーリーについて

 学校を煩わしいと思っている主人公が、クラスメイトの女の子に恋をする王道なお話です。
共通の趣味で距離を縮めて主人公がヒロインに惹かれていく流れですが、セリフやモノローグだけではなく具体的に惹かれるキッカケのエピソードがあるともっと良かったです。
ヒロインの好きな海外ドラマの手紙の演出を使って気持ち伝えるところは今回のお話ならではで良かったですが、告白を決意するまでの主人公の気持ちが分かりづらいです。
このお話の唯一の見せ場が「ヒロインの友人を好きだと嘘をついた誤解をとく」場面になっています。否定をするのではなく、主人公がヒロインへの気持ちを伝えることで、恋愛のドキドキ感を持たせたシーンにできた思います。
タイトルにしている「初恋」のぎこちないながらもドキドキした甘酸っぱいエピソードがなかったので、意識して描けるよう頑張ってください。

作画について

 登場人物の頭身の乱れや表情のバリエーション不足が目立ちます。表情はセリフ以上に感情を伝えるものですが、現状はその段階まで表現ができていません。シーンに合わせて人物の感情を描き分けられるように画力と表現力の練習が必要です。
また、人物の描き込み不足により、単調な画面になっています。最低限の背景は入っているので、描いただけになっている部分の処理もきちんとできると画面のクオリティアップに繋がります。細かいところも丁寧に描き込むことを意識しましょう。

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