デジマチャレンジ結果発表

Webマンガでスターになる!第22回デジマチャレンジ

結果発表!!

パレード

九時なかば
作画について

デッサンが安定しているので、安心して見ていられます。アングルの変化やコマの運びがまんがにテンポを与えています。ただし、登場する人物が多数で、しかもほぼ男の子だけなのに、描き分けが出来ていないので大変読みにくくなってしまいました。また、瞳を白く描いているのでどうしても表情が虚ろに見えてしまっています。描線は全体的に粗く硬い印象です。描こうとしている絵柄には、より滑らかな線が必要です。

ストーリーについて

マーチングバンド部の活動や雰囲気、部内の人間関係やメンバーの思い、主人公のトラウマとその克服等…。この作品で描きたいことは様々あることは分かりますが、それをバラバラに羅列し、説明するだけではまんがにはなりません。特に描きたいことは何かを意識して、まずはその1点を描ききることを目標にし、その1点を読者にがわかりやすく読み取れるようなストーリー構成を考え、エピソードを考え、といったふうにストーリー作りを進めてみてください。

カラスの目

日々樹
作画について

ほぼ女の子2人だけが登場人物の作品ですが、女の子のデッサンはしっかりとしています。しかし、表情の「肝」である瞳の仕上げが2人とも同じトーンをベタっと貼っているだけなので、ぼんやりとして視点が定まらず、虚ろな表情にしか見えません。また、話のキーである物、この作品では死んだ蝶をしっかりと描いたコマがほとんど無いというのは、どういう理由でしょうか。コマの運びはゆっくりとしていて、割と一本調子なので、クライマックスの緊張感は伝わりにくかったです。

ストーリーについて

描きたいことは美しさを求める少女の狂気の雰囲気、なのでしょうか。2人の女の子が登場し、一人がもう一人の行動を説明しているというのが、この作品の構造なのですが、それでは単純すぎて、まんがにはなりません。ラストは放り出しすぎで、ここまで興味をもって読み進めてきた読者には、ひたすら物足りなく感じられます。ある程度のページを使って描かれるストーリーまんがには、いくつかの展開と構造があるストーリーが存在するというのが前提です。描きたいことは、十分読者にも響くものです。それを読者にわかりやすく伝える努力と工夫をしてください。

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