素直じゃないから
仕方ない
人物の顔の陰影、表情の変化など、とてもよく描かれていた。体の動きも違和感なく、よく描けていて、力量を感じさせる。積極的に様々なポーズを描こうとしている点も好感持てる。構図の取り方もきちんと考えてあり、コマ割りの工夫と相まって、見ていて飽きさせない。顔のバランスが時折崩れる箇所があるので注意。それとベタの個所をもう少し増やしてもいいかも。画面にメリハリが出しやすくなるはず。
ドラマチックな展開や、インパクトのあるエピソードこそないが、日常生活の一部を細やかに描くことで、登場人物のキャラクター・立ち位置を自然と読者に伝えることができている。主人公の気持ちの表現も的確で、追いやすい。ラストもドキドキするシーンをしっかり描けていた。欲を言えば、化粧がはげるということをもう一歩踏み込んで、具体的な表現やエピソードに昇華できるとなおよかった。
描きつくされた王道のストーリーだからこそ、細かいところでの絵やキャラクターの魅力が際立つ。そういうセンスがあり、将来性を感じた。今後はその作品の中で、読者に印象付けるようなポイントが何なのか考えてほしい。セリフでもシーンでもキャラクターでも、読者を惹き込む魅力を演出できるよう、頑張ってください。