今日の
ししゃもちゃん
すっきりした線で描かれていて、派手さや押し出しの強さは感じられないのですが、コミカルなこのストーリーには合っています。画面の構成も淡々とコマが割られていて、読みづらさは一切感じられません。白とベタの強いコントラストを使った表現も効果的です。 シンプルな絵だけに、人物や背景のデッサンの狂いは目立ってしまいがち。何気ない部屋の中の様子が、デッサンの狂いのせいで変に気になってしまったり、イケメン設定のキャラがイケメンに見えず、今一つストーリーがピンと来なくなってしまったり、読者の集中力を削ぐことにつながっています。基礎的なデッサン力を上げましょう。
ししゃもあしに悩む主人公のコメディですが、この作品の面白さの源泉は登場人物たちのキャラの面白さ。3人のキャラをうまく作ることが出来たので、面白いお話になるのは当然の結果でした。ただ、タイトルにもなっていて、このお話の最重要設定といえる「ししゃもあし」のコンプレックスを読者に伝えきれていません。その原因は「ししゃもあし」コンプレックスについてのエピソードの説得力が低いから。冒頭に主人公が「ししゃもあし」コンプレックスを持つに至ったコミカルなエピソードが欲しかったです。